事務局のみなさん
ガンベリ沙漠の岩盤周りは、やはり大きく、賽の河原のような努力が続けられています。もう改修はないという前提で完ぺきを期していますから、それだけ時間がかかります。測量させると、Q2池が周囲1,170m、Q3池が820mで合わせると大濠公園並みなのです。
それでも、1週間後には満水予定です。麦まき時期を逃しましたが、第二試験農場50ヘクタールは整地を終え、現在第二試験農場の整備が進んでいます。整地を担当していた職員はちょっとガッカリですが、とりあえずシャルシャム(菜種)とシャフタル(アルファルファの原種)が植えられることになりました。3月はスイカを盛大に作付けします。「欧米には時計があるが、吾々には時間がある」。最近気に入った名言で、PMSもアフガニスタンの掟に従います。
植樹班は頑張っており、「蜂蜜の園」が用水路末端2ヘクタールに植えられます。これは、乾燥に強いビエラという植物で、ダラエヌールが沙漠化した時に唯一残っていた樹木です。初め土手の保護に使う予定で、梅本さん(元ワーカ・植樹担当)がいた頃から少しずつ種から増やし、2,000本が移植を待っています。非常に甘い実のなる花を咲かせ、蜂たちが集まるのです。4~5m以下の低木で、棘があるので遊牧民は近寄らず、いたずら好きの子供たちも蜂を恐れます。このビエラの蜂蜜はアフガン特産、安くて美味しく、小生は毎日食べています。

マドラサは600名通っていますが、寮を作る資金的なゆとりがなかったところ、先ほど福元さんから連絡があり、伊藤くんの御両親が寄贈を申し出られました。2ヶ月後の譲渡式には間に合わないかもませんが、一同大変な喜びようでした。先ずは譲渡式に間に合うよう60名ほどが寝泊まりできる施設を併設、少しずつ拡張します。






★Dr.T.Nakamura★ 中村 哲
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乾燥にはめっぽう強い。