Top» トピックス» 掲載日:2022.6.23

アフガニスタンでの地震について

2022年6月23日
ペシャワール会会員・支援者の皆様へ

アフガニスタン東部で6月22日、現地時間で午前1時30分に大きな地震があり、多くの死傷者が出ていることが報じられました。会員の皆様よりご心配のお電話をいただきましたので、ホームページ上で現地からの状況報告を掲載いたします。

1.震源はホスト州でパキスタンの国境にある地域です。ホスト州、パクティカ州での被害は甚大で地震が深夜に発生したために屋内で就寝していた人々が多く、死傷者が増えたようです。

2.PMSの活動地域のナンガラハル州では、PMS職員からの報告によると軽い揺れを感じた程度で、当該地域での被害は出ていません。

3.同時にアフガニスタンでは大雨や雹が降った地域があり、震災地域では雨による被害もありました。カブール近郊やバーミヤンではこの時期にはない雪が降り、寒さが強まったとの報告がありました。

4.地震はM5.9の大きさですが、地下10㎞の直下型で被害が大きく、また石積みや日干しレンガなどの家屋が多いことも被害を大きくしています。

5.緊急災害支援に関しては直ちに行動できる状況にはなく、国家的な動きでしか対応できないとみられます。すでにタリバン政権より国際社会に支援要請が出ています。隣国パキスタン政府は「アフガニスタン同胞の悲しみを共有している」と発表しています。PMSとしては事態を注視する以外の手立てはないと思われます。

6.また被災地域はアフガニスタン干ばつの影響がより強い地域で、水もなく食糧の貯えも乏しいことが予測されます。その観点からも事態への注視が必要です。
ペシャワール会会長/PMS総院長 村上優