Top» トピックス» 掲載日:2023.3.14

元ワーカーで通訳としての再訪

2023年3月14日報告
石橋 周一
 私は2007年5月から2008年4月までの1年間にわたりペシャワール会の現地ワーカーとして、灌漑事業や医療事業に携わらせていただきました。
 これが15年ぶりの再訪ということになります。
 一人一人の顔を見ながら、熱い思いが胸を衝きます。主なメンバーのほとんどが退職せず、今も事業を支え続けてくれています。
 中村先生が亡くなられた直後でさえも、用水路工事を放棄せず、手掛けていた作業を再開しました。

 ジャララバード市では以前には見なかった高層ビルがあちこちに散見され、店の軒先や住居の屋根にはソーラーパネルが設置されていました。
 記憶の中の景色と較べて、目に映る農地も増えています。

 それでも明らかにおかしいのが気温でした。
 私がかつて勤務していた時分、冬には寒さで震えていました。ところが今では子供たちが用水路に入って遊んでおり、日本より急激に気温が上昇していると感じます。 発展しているように見えながら、いつ飢饉に転じてもおかしくない社会です。

 昨年完成させたバルカシコート堰は、中村先生が現場にいらっしゃらない中で、現地のスタッフたちが完成させた最初のプロジェクトとなりました。
 日本側の支援を受けて、現地のPMSは中村先生の遺された全ての事業を継続しています。
 皆様のこれまでの篤いご支援にあらためまして、深く御礼申し上げます。