2005年度の医療事業報告
及び2006年度の計画

ペシャワール会現地代表・PMS(ペシャワール会医療サービス)総院長
中村哲
ペシャワール会報88号より
(2006年06月28日)
2005年度は92、301名が診療を受けた。
ペシャワール基地病院、各診療所の主要実績は表1の通り。
用水路工事の進展に伴って医療以外の仕事が増え、かつ医療職の人材流出が続く悪条件の中を、持ちこたえている。 しかし、重機などの機材、修理を始め、かなりの資材をパキスタン側に依存する状態で、PMS(ペシャワール会医療サービス)基地病院の存在は不可欠である。

04年度にアフガニスタン・クナール州の二つの診療所を移譲したものの、ハンセン病を中心とする診療は継続されている。

2005年度(05年4月から06年3月)の詳しい診療数は表1のとおり。
総診療数92、301名(うち外来86、005名、のべ外傷治療5、178名、入院治療1、118名)である。

ハンセン病および類似障害の診療……ハンセン病の外来受診者78名、入院治療受けた者141名。
基地病院における検査件数は21、004件で、内訳は表2の通り。


表1.各診療所の診療数と検査件数の内訳
国名 パキスタン アフガニスタン  
地域名 ペシャワール市内 チトラール地域 ニングラハル州  
病院・診療所名 PMS病院 ラシュト診療所 ダラエ・ヌール
診療所
総数
外来総数 36,906 4,378 44,721 86,005
【外来の内訳】
一般疫病
35,978 4,331 42,517 -
らい 76 2 0 -
てんかん 547 7 297 -
結核 231 0 1 -
マラリア 74 38 1,906 -
入院総数 1,118 - - 1,118
【入院患者の内訳】
らい
141 - - 141
らい以外 977 - - 977
外傷治療総数 3,662 146 1,370 5,178
手術実施数 2 - - 2
検査総数 21,004 - 7,290 28,294
【検査内訳】
血液一般
3,103 - 816 3,919
尿 3,185 - 1,275 -
便 2,018 - 1,188 -
抗酸性桿菌 356 - 77 433
マラリア・リーシュマニア 1,622 - 3,443 5,065
その他 10,720 - 491 -
リハビリテーション実施数 7,322 - - 7,322
サンダル・ワークショップ実施数 35 - - 35


表2.PMS病院での検査数の内訳
検査総数 21,004
【検査内訳】 血液 3,103
尿 3,185
便 2,018
らい菌塗沫検査 99
他の好酸菌検査 356
マラリア血液フィルム 1,542
リーシュマニア 80
生化学 1,863
レントゲン 3,388
心電図 646
超音波断層写真 2,562
心エコー 63
病理 0
細菌 0
体液(脳脊髄液・腹水等) 10
その他 1,778
内視鏡その他 311


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