アフガンいのちの基金No.25
「 全力をカブール輸送に集中」

PMS病院長 中村哲
2001年11月06日(火)

11月5日午前10時半、第6便の食糧配布のトラックがペシャワールのPMS病院を出発。翌6日朝、カブールへ向かう予定。

1.PMSの医師スタッフがジャララバードに留まって、ペシャワールからの荷物を確認、カブールへの輸送を担当。

2.一日トラック10台分(小麦252トン、食用油20トン、2520家族=25000人分)のペースで市民に配給する。配給能力を上げるために、チーム数を現在の4チームから8チームにまで増やしてよい。

3.ペシャワールからの輸送は上記をラマザン前に完了。毎日小麦粉252トン(トラック10台分)、食用油20トン(トラック1台分)をジャララバードに送り込む。 
  10回の輸送で25,200家族分(252,000人分、6週間分に相当)。

1回の輸送能力は
小麦粉 トラック9台分 252トン 2,142,000.ルピー
食用油 トラック1台分 20トン 806,250.ルピー
輸送料・雑費 - - 50,000.ルピー
    一回総額 3,000,000ルピー
(約6,000,000円)

4.日本人職員は、会計と報告を担当し、ジア副院長とイクラムラ事務長の動きをスムースにする役割に徹する。食糧計画を最優先。水源確保事業との齟齬が生ずる場合は、水源確保事業を後回しにし、全力をカブール輸送に集中。


 ジャーナリストがつめかけて一息ついたら、今度はNGOラッシュである。まるで動物園の中の動物でも覗くように、好奇の目を走らせる。中にはツァーまがいのもあって、「薬を持ってきたが、パキスタンの団体は信用できないのでお宅に」と問い合わせがあったりする。訊けば、「難民の実情を見ながら支援する国際団体の一行」なのだそうだ。「明朝は暇があるんでお話など伺うことに決めました」との話。折しも当方は、食糧輸送で殺人的な忙しさ。こちらの都合は考えないのかな。小生がやんわり断ると、不愉快さを隠さなかった。「私どもはただの旅行者ではありません」とはツァーコンダクター氏の弁。

相も変らぬ爆撃のニュース。騒々しくも軽々しい日本の官民あげての協力。こちらの都合は考えないのかな。こちらの都合は考えないのかな。


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