アフガンいのちの基金No.53
「カブールでの食糧配布再開へ向けて」

PMS水源確保事業責任者 蓮岡 修
2001年11月29日(木)

11月29日午後3時と5時に現地のPMS医師スタッフ、水源確保事業スタッフより連絡あり。カブール食糧配布チーム14名は今日ジャララバードを出発。明日よりカブールでの調査及び食糧配布を再開する。配布量は国連機関やその他各国のNGOによる食糧援助の再開を考慮し、それら援助物資の輸送と配布に至るまでの数週間を対象とした配布に変更。以前の一家族分の配布量(小麦粉200kg、食用油16リットル、3ヵ月分) を小麦粉50kg、食用油4リットル、3週間分に変更し、その分配布対象数を多くする方針。
 
  29日午後4時頃ハザラット・アリとの連絡に成功。車輌の返還の正式な命令を担当の司令官に対して行ってもらい、30分後、赤ダットサンは無事事務所に届けられた。 また数日前に、倉庫から食用油を略奪していった司令官を事務所に呼び出し、アリ自身 が処罰を言い渡した。食糧倉庫の件に関しては、明日より警備の担当にPMSのスタッ フが扉を開けるのを妨げないようにとの指示を与えるとのこと。アリは、今後の援助活動の早期再開と活動の安全を約束。治安を回復し国際援助を受け入れる方針だと語った。

 市内は、ここ2日間、徐々に治安が回復しつつある。ハザラット・アリはジャララバード市の治安担当として街頭スピーカーにより「ムジャヒディン(ゲリラ勢力)による暴行、略奪行為があった場合は厳しく取り締まる」と市全体に告知している。また、国連機関やNGOから接収した多数の車輌によってアリ配下のパシャイー部族兵による市内パトロールを終日行い、武器携帯者を探し、また一般人より武器を没収している。市郊外の検問所では、車輌の中まで徹底的に荷物検査をして武器の市内流入を防いでいる。


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