アフガンいのちの基金No.78
「サルシャヒキャンプ給水施設修理」

PMS水源確保計画責任者 蓮岡 修
2002年01月24日(木)
「井戸についての報告は次回に致します。現在手がけた井戸総数は660、作業進行中110箇所、水ポンプを2台追加予定(現在12台)。ロダットの一部地域では一日5cmずつ水位が下がっている。その他の地域も減少が早く使用不能になる井戸が続出した為報告は集計後に行います。」を前置きに以下の報告を寄せた。MSF(国境なき医師団)のワーカーがPMSのジャララバードオフィスを訪れ、井戸に関する依頼をしている。MSF自身は具体的な活動は行っていない。(ペシャワール会事務局)
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 少し前に指示のあったサルシャヒキャンプの給水施設修理の件の報告。
14日にハイルッラーと蓮岡で調査に行ったところ、既にサウジアラビアのNGOのARABが作業を開始していた。修理箇所はMSFの報告にあった通り、技術的な簡単な作業で修繕できるもので、部品も保管有り。2日で修理完了予定。

 MSFから要請があった箇所は以上の通りですが、サルシャヒキャンプの生活環境はとても普通の状況ではなく、色々な支援が必要に思われました。状況はおおよそ次の通り。医療面では現在4つの診療所が開院(ハヤトリガーサ、IBNISHINA、SCA:Swedish Committee for Afghanistan、UNOCHA:国連アフガン人道援助調整事務所の臨時診療)、住民の数は大体3600人前後(各施設によって報告は大きく違う)、テントはIIRO(サウジ系NGO)からの提供のものが数十、国連支給200、その他はありあわせの継ぎはぎで作られている。

 給水施設のボーリング井戸はサルシャヒ一帯(現在のキャンプ地は全体の1割ほど)で6つ。キャンプ地に近い1つが使えて、その他5つは機械の故障が主な原因で使用不能。今回要請のあったのはキャンプ地へ繋ぐ為の水タンクの補修で、今まではキャンプ地からボーリング井戸のある場所まで水を汲みに行かなければいけなかったが、この作業によりキャンプ地に直接水が配給できるようになる。ただ、現在ボーリング井戸ポンプの稼動はSCAの援助により1日3時間分の燃料が補給されているだけで、朝8時から11時までしか水は供給されない。多くの住民はキャンプから歩いて30分ぐらいのところにある川から水を汲んできている。

 現地を管理している責任者から幾つかの要請を新たに受け取ったが、我々の活動範疇でできると思われるものに次の3つがあった。
1)現在使用中のボーリング井戸用のポンプ発電機の予備機械の修理。
2)現在故障中のボーリング井戸用ポンプ(5つの内の1つ)を修理して現在使用中の物と併用して使えるようにする。
3)現在SCAの援助で1日3時間の燃料が供給されているが、これを時間を変えて更に3時間分燃料を援助する。機械の修理の正確な見積はまだ出ていないが、メカニックの話によれば2万ルピーぐらいではないかとの事。機械自体が大きく運搬も費用がかかる。
 最近のNGOの作業は突然行われる為、これらについても再調査が必要になると思われます。具体的なご指示がいただければ、必要なときにすぐに現地での入念な調査の上で作業開始が可能だと思われます。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
No.77を読む  ○報告一覧へ○  No.79を読む
ホームへ 連絡先 入会案内