最後まで諦めない姿勢
元PMSワーカー 川口拓真
ペシャワール会報104号より
(2010年07月07日発行)
日が暮れてしまう前までにその日の作業の片付けを行います/現場にて
先日、福岡市の西南学院大学の学生にむけて、アフガニスタン現地での活動経験についての講話をさせていただきました。現代文化や流行などを採り上げ、学外からの講話者を招き、学生が関心を惹くようなテーマで講話を開いている取りくみでした。中村先生が伝えたいことは正しい事だと思うので、先生が講演でいつも話されている事を、自分の体験も踏まえて学生達に話しました。ペシャワール会の活動と現地の事情を知らない学生がほとんどのようで、現地活動の写真を見せながら話を進めました。講和後に、学生達が一言ずつ感想文を書いてくれましたので、紹介したいと思います。

「同じ地球でも知らないことがたくさんあると思った。もっと世界に目を向けていきたい」

「アフガニスタンでは都市部以外では電気や水道がないと知り、とても驚きました。国籍や国境をこえて協力しあえることは、とてもすてきなことだなと思いました」

「何もなかった土地が緑であふれている写真を見て、驚くと同時にすごく感動しました!」

「井戸水(水路)開通前後の村の風景の違いに驚きました!とてもすごい活動だと思いました!」

「アフガニスタンの現状を知って自分の環境の恵まれていることを再認識し、自分も何か出来ることが必ずあるはずだと思いました」

「アフガンの子供たちの苦しい生活や強さを、かいま見た」

「日本は豊かかもしれないけど、本当の意味で豊かであるとはいえないのだなあと思いました」

「自分の目でものを見る力をつけるにはどうしたらいいですか?」

 多くの学生が、真剣な眼差しで耳を傾けてくれました。彼らが社会に出て活躍する未来に期待が持てました。
 現在でも、日本からひとり現地に行く中村先生の姿を見て思うのは、最初から最後まで諦めなかったのは、中村先生ただひとりだけだったかもしれません。中村先生と一緒に仕事をさせていただいて、「最後まで諦めない」という精神を教えていただいたことに感謝しております。