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灌漑事業は水を引けば終わると思っている方は居ませんか。ガンベリ開拓は、排水路造成を伴って、初めて完成します。現在のところバランスは取れていますが、この先開墾が進めば、確実に湿害が発生します。今回は利害調整に7年、やっと着工できました。私たちが勇んで作業する理由です。

排水路整備
軟弱地盤を1メートルも掘り下げるのは容易ではない。農民は寸土を惜しむ。土地を狭めないという条件だけに、工夫と試行錯誤。しかも水中作業で、矢板などと言うしゃれたものはない。ただ根気。700mを一年がかりで施工予定。2016年3月30日

ミラーン堰上流対岸工事
しめきり堤は総計1,970m、石出し水制を25基並べて一応の応急工事を終了しつつある

連続堤の根固めは、クナール河では石出し水制以外に考えられない。水制間の土砂堆積で足元を護り、上向き越流型水制で侵食を防ぐ。今回のミラーン堰事業で、この方法がほぼ定着した。2016年3月31日

堤防上流端。次期計画(2016年10月から)を意識して、用水路と堤防幅約40メートルを確保するよう標を置いている。工事が始まった直後から、村民は帰還を始めている。2016年3月31日

麦秋近し。元半砂漠地帯のシギ下流域。マルワリード用水路末端から約2㎞を引き、無駄な土地がなくなった。アフガニスタンでは、天水だけではやはり不作が多い。特に今冬のような少雨の場合は、直ちに飢饉に結びつく。2016年3月30日

まだ仕事はこれからですが、みなさん、ご協力ありがとうございました。(ミラーン堰の前で、完工内祝い。鈴木撮影)2016年3月31日

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