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クナール河の増水で、護岸工事に集中

しめきり堤の裏法。もともと小さな分流があり、住民が自ら小規模な堤防を築いていた。
昨夏(7月)洪水で破綻、数百ヘクタールが冠水、一部が流失している。
今年1~3月にしめきり工事を完了したものの、流方向や水位の正確な予測がつかず、観察中。
クナール河水面から分流河床までの落差は約5m。決壊は3カ村を確実に呑み込み、悪夢である。
2000年のベスード護岸(カマ堰の対岸)と同様の状態。
2016年5月17日

しめきり堤の表法。水制間に土砂が堆積し、浸食は考えにくい。
しかし、対岸(右岸のタンギトゥクチー)に高い堤防工事が約300mにわたって築かれており、異常高水位で乗り越えられる可能性がある。
決壊は悪夢で、現在更に補強工事を急いでいる。
2016年5月17日

決壊に直面した堤防の一部。締め切りによる流方向の変化や対岸の状態で、思わぬ場所に流れが集中する。
2016年6月12日

類似の危険を抱えているのがカマ堰対岸のベスード護岸だ。
2001年冬に400mをしめきり、毎年改修をくり返している。
破堤すれば、ベスード郡の4分の1(約1000ヘクタール)が水に浸かる。
しかし、改修部は限られており、年々作業量は減っている。植生工は巨礫と組み合わせて力を発揮する。
2016年6月20日

河道変化によるカシコート護岸の浸食(連続堰から上流約2㎞地点)。
同地点は主に溢水を防ぐため、小山を築いて植樹を施していた(Green Mound)。
しかし浸食には弱く、上流の河道変化によっては、たちまち浸食される。
2016年5月24日

石出し水制で安定した同地点。結論的には、溢水だけを目的にする川際の護岸はクナール河沿いであり得ず、浸食防止策と組み合わせるのが早道である。 2016年6月20日

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