ペシャワール会 現地報告No.102 「最新活動報告」 担当者:長島 透、ディダール |
2002年11月30日(土) |
ペシャワール会への暖かいご支援、ご寄付ありがとうございます。 現地は、平年より早く冬が到来し、アフガニスタンでは11月6日から、パキスタンでは11月7日からラマダン(断食月)が始まりました。現地では現地職員と日本人ワーカーが一緒に寒さの中、業務に励んでいます。 最近の現地での活動を報告します。 |
■医療活動…2002年11月06日 詳しい治療者数は、診療実績をご参照ください パキスタン 1.ペシャワールにあるPMS基地病院での外来総数は4,183人、入院患者数141人、外傷治療数428例、検査数2,272件、リハビリ1,085件、サンダル支給22足でした。 2.コーヒスタンのドベール・バラ診療所での活動は治安上の理由により一時的に停止しています。 3.ラシュト診療所は、冬期のために閉鎖しました。 4.仲地医師と現地医師がタイのバンコクでの学会に11月22日出席し、PMSの医療活動について発表しました。 5.現在、日本人ワーカーは医師2名、看護師1名、検査技師1名が活動しています。11月末に新たに看護師1名が加わります。ペシャワールにはこの他、会計など3人の日本人ワーカがいます。山崎悦子さんのおいしい料理に現地食に飽きた他のワーカーは生き返っています。 アフガニスタン 1.アフガニスタン3診療所の外来総数は6,548人、外傷治療は291例、検査数2,143件でした。 2.ダラエピーチの新診療所建物の建築は進行中です。沖縄平和賞受賞を記念して、名称を「ダラエピーチ・クリニック」から「オキナワ・ピース・クリニック」と変えました。 >>建築中の写真は、現地報告No.101をご参照ください。 3.また、ダラエワマの診療所建物の新築工事も進んでおります。 |
■水源確保計画…2002年11月17日現在 井戸数や作業地等の詳細は、水源確保計画「活動報告」をご参照ください 1.アチン郡はほぼ見通しがつき、殆どの井戸を住民に手渡しました。 2.全体の作業地総数は余り増えていませんが、その分だけ涸れ井戸が続出していると言うことです。 水位の下降が著しく、再掘削で維持するのに苦戦しています。 3.ソルフロッド郡、ダラエ・ヌールの急激な人口増加(難民帰還)で、水源が足りなくなり、作業地は今後さらに増えます。ソルフロッド郡ではカカラック村の30カ所で調査を完了し、年内完成を目指して、ダラエ・ヌール中・下流域でも徐々に増加させています。 4.手掘り井戸の最深記録、89メートルが出現しました。それでも村人たちは掘り続けています。既に、手押しポンプが使えない深さのものが現れ始めました。PMSジャララバード事務所は「深井戸用ポンプ」を工夫中です。 5.ダラエ・ヌール下流の灌漑用の大口径井戸は、全5ヶ所で水を得ました。完全に完成したのは第1号のみですが、掘削中の排水が同時に給水となります。現地は小麦の種を播く季節に入りかけ、滑り込みで間に合い2カ村(ソレジ村、ブディアライ村)で推定8千名以上の人々が自給自足可能となりました。 6.現在、日本人ワーカーはジャララバードに4人います。 |
(1)アルファルファー、イタリアンライグラス(飼料作物)の生育状況 *ブディアライ アルファルファ:25cm〜30cm *カライシャヒ アルファルファ:20〜25cm イタリアンライグラス:25〜30cm どちらも播種してから1ヵ月半が過ぎそろそろ収穫の時期です。刈り取っても短期間には給与できないと思いますので、残ったアルファルファーは乾草にして冬の間に給与していく予定です。アルファルファーは乾草に適した作物で、冬季の良い栄養源になります。 (2)小麦の播種 先日ダラエヌールで雨が続いたということで予定より若干遅くなっています 周りの農家もこれから播種するようです。ブディアライのほうでは11月19,20日に播種完了しました。 カライシャヒのほうでは先週トラクターでの耕起が終了し11月23,24日に播種の予定をしています。 (3)サイレージ 両サイトのサイレージ共に甘酸っぱいにおいがし、明るい色〜黄褐色で上々の品質の模様です。 |
お茶の苗がこの頃急に元気がなくなって来ました。12cmほど伸びたところでほとんどの苗の葉が茶色くなってきました。カライシャヒから次回茶園予定地No.6の土をもってきて2つの比較的元気な苗を移植させました。pH障害、もしくは過湿か土の固まりすぎではないかと考えています。 (5)日本人ワーカー 現在、日本人ワーカー3人がダラエヌールにいます。 |