アフガンいのちの基金No.6
「事務長からの報告」

イクラムラPMS事務長
(訳:沢田裕子)
2001年10月22日(月)

ドクター・サーブ(中村哲先生)様

業務繁忙のため、報告が遅くなり大変申し訳ありません。

10月20日に小麦50キロ入り袋560個を積んだトラック4台と食用油16キロ入り1250缶を積んだトラック2台を急送しました。第1輸送団は様々な手続き上の問題と車両の故障などで移動が遅れましたが、最終的にはPMS医師スタッフやエンジニアとともに10月20日、アフガニスタンに到着いたしました。食用油を積んだトラックはその日のうちにジャララバードの我々の事務所で荷を下ろすことができましたが、小麦を積んだトラックは夕方のうちに荷を下ろすことが出来ず、かといってジャララバード市内で待機することは爆撃の心配があるためジャララバードの外で一晩待機し、翌朝、事務所に到着して荷を下ろしました。

ジアPMS副院長はまだカブールにおります。カブールの状況は悪化していますが、ジアPMS副院長の要請によりPMS医師スタッフをカーブルに送り、小麦と食用油の即時配
布を手伝ってもらうことにしました。ジャララバードとは連絡がつきますが、カブールとの交信は大変つながりにくくなっています。

10月21日、G.T.ロードとチャールサダ・ロードの製粉所10か所を調べました。本日、会議を開いて次の輸送分の注文の最終決定をいたします。ひとつの製粉所でこれだけ大量の小麦を揃えるのは難しく、また現在小麦が市場で品薄にもなっているため多少問題がありますが、今日中に解決することができるでしょう。

日本の国会からのお客様は10月21日日曜、無事に到着なさいました。今朝は小麦製粉所にお連れし、「Peshawar Kai JAPAN Medical Services − ペシャワール会(日本)メディカルサービス」 の旗じるしをつけたトラックに小麦を積んで出発するところをお見せしました。私は196トンの小麦を積んだこれら7台のトラックが無事国境を越えられるよう、トルハムまで行く予定です。神の御加護があれば、トラックは夕方にはジャララバードに到着し、明日の朝には荷を下ろすことになるでしょう。これまでに第1回輸送分476トンのうち、308トンの小麦を配布しました。残りの168トンは、神の御加護があれば、10月24日に配布できると思います。

こちらで小麦供給が止まることはありません。本日次回輸送分の注文を最終決定し、上手く行けば10月27日ジャララバードに向け、出発することが出来るはずです。

ご存知のように、また私たちが予測したとおり、米軍はアフガニスタンでの地上作戦を開始しました。同作戦が成功しているのか失敗しているのか、今のところ分かりませんが、アフガニスタンの状況に影響を与えたことは間違いありません。人々は以前よりもっと、とくに夜は警戒しており、緊張感もある程度感じられます。

アフガニスタンへのトラック輸送の状況はほぼ全てビデオテープに収めました。私がトルハムまでカメラを持参し、トラックがアフガニスタン入りする様子を全て撮影いたしました。この様子はパキスタンテレビも取材し、テレビニュースでも放映されました。



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