アフガンいのちの基金No.83
「本物の平和が訪れますように」

PMS看護部長  藤田千代子
2002年02月16日(土)

2月9日にアフガニスタンへ入られた中村先生より報告が届きました。先生一行(中村先生、ジア先生、目黒さん)は昨日カーブルへ向けて出発しました。以前、政権交替直後よりカブールへ多くの医療援助団体のラッシュが始ると報告があり、PMSのクリニックの必要性が少なくなって来たのでゆっくりクローズして行く予定でした。しかし殆どの医療関係機関は全く機能しておらず、PMSのクリニックを続行して欲しいと強い要求がスタッフと住民からあり、中村先生は実態を確認して来られます。

 色々な情報が飛び交っています。2、3あげると、タリバンがカブールより去った後一番初めに医療援助として来たロシアのチームは、診療器具器材をそろえ、診療の準備をしていたが、診療は始めずに全ての器具をアフガン新政権へ渡した後去って行った。インドが援助する病院もスタッフは自国へ帰った。PMSのカブール・クリニックスタッフの殆どが新政権の政府関係機関へ雇用手続きをしている(公務員になる為)、ラジオとテレビで「元政府職員だった者は復職するように」と呼びかけがある、政府の職員には小麦粉や食用油等が配給される。

 PMSのタジク系スタッフ3名がそれぞれ新職場を求めて退職して行きました。退職予備軍と思われるスタッフも数人います。看護部にも退職した人と退職を考えているスタッフ達がいます。落ち着いて状況をじっくり見てからの方が良いのではないかと話しましたが、何年も難民としてパキスタンで不安定な生活をしていた人達にとって、故郷で働ける事は誰もが望んでいる事ですから仕方がない感じがしました。

本物の平和が訪れる事を祈らずにはいられません。


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