用水路の経年変化②
K貯水池(下写真は、上写真の2年後)
同貯水池は、第一期工事13kmの終末点に当たり、2007年3月に造成が始まり、第一期竣工式(2007年4月)にやっと間に合った。長径250m、短径150mで、シェイワ村を低く望み、山麓の人里の大きな貯水池としてはPMS初のものであった。

造成中のK貯水池。松永撮影。2007年3月
同地域周辺は、17年前までダラエヌール渓谷西側の小河川があり、豊かな地域をなしていた。春季は雪解け水でジープが立ち往生するほど豊富な水量だった。だが、その後急激に水量が減り、15年前に完全に途絶えてしまった。80家族ほどの集落に住んでいた住民は、パキスタンに難を逃れて、15年間無人の村と化していた。

2009年3月の同地。
成長した水辺の樹、回復した耕作地、建設中のマドラサが見える。
推定貯水量約35,000トン、1日に2回水が入れかわる。多少の集中豪雨は取り込まれ、防災の役目も果たしている。州政府の「養魚池計画」がここに移されることで合意したのも、記憶に新しい。