特集 ベスード通水その後
ベスード堰は、低水位の取水という点で、最も完成度の高いものです。
通水後の実測値に基づき、設計上、以下を確認、訂正いたします。
- 主幹水路の傾斜(I)は0.0013です。 粗度係数(n)を0.015にすると、ほぼ流量が実測値に一致します。
これは、①ベスード全体の地形が緩やかなので急傾斜をとれず、流路を思いきり幅広くとって流水断面を増したこと、②急な鉄砲水の流入を考慮し、ライニングのソイルセメントの強度を増すため、コンクリートに近づけたことが大きく影響しています。
結果的には、これで良かったと思います。
- 同様に、調節池の排水路も、管水路では計画排水量が緩傾斜のためにとれず、高さと幅を広げています。
- 堰の越流長を初めの80mから120m以上として越流水深を下げ、クナール河と同じく、急な水位変動に対処する計画です。
- 取水門高さを初めの2.4mから約3.0m以上に上げて、万一に備えています。(今回の突然の水位上昇は、昨年の大洪水を上回っており、万全を期したいと思います)
以上です。
2011年11月1日