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現在、毎日カシコートの河原です。途方もない物量戦となりましたが、増水期が直前なので仕方ありません。今週以内に旧中心河道を回復し、切り離された砂州が対岸に着きます。
無事にカシコート側との交通路を確保すれば、あとは少しテンポを落として、間に合います。通過地点ができたら、また報告します。
なお、砂州の位置などが分かりにくいとの指摘があったので、更新したものを添付します。
添付地図は、グーグルの衛星写真(推定2010年9月)に書き込んでいます。地図の中で、

1.「砂州I」が間もなく完全移動し、「砂州II 」が次第に対岸に接合されます。長い三日月状先端とは、この上流側に当たります。

2.砂州切離線はおうど色で示しています。右岸の切離線は約300mで、砂州Iの長さは約600mでした。これが昨年10月からの工事です。砂州IIの切離線は2月以後の予定線です。

3.河道は今回再確認したものです。

河道①;掘削線によって発生した新河道で、河道②と合して主要河道の右岸側を成すことになります。ショートカットと述べたのは、①です。

河道②;昔からあった中心河道で、最大のものでしたが、2010年8月の大洪水で浅くなり、2011年12月までには枯れ川となっていました。砂州IとIIがくっついて見えるのは、そのためです。現在の工事は、この掘削も同時に行い、河道を復活させます。

河道③;大洪水の際に、カシコート側をえぐって主流化したものです。中心河道(河道②)が戻ると、河道③は埋め潰したうえ、水制などの護岸が施されます。

4.冬のクナール河の流量は、推定400~600?、夏はその5~10倍として大きな外れはないと思います。

なお、ベスード護岸のドレーン工の溝ですが、再度測量して約1メートル冬の水位より高いことを確認しました。訂正いたします。これであれば、問題はないと思います。

写真を何枚かお送りします。
みなさん、お元気で。

平成23年2月19日 記

カシコート地図(河川工事用)砂州掘削更新

2月13日に右岸と接していた三日月状の砂州Iを切り離し、5日かけて同先端100mを開放、主流が逆転した。3月には工事が不可能と見て、必死の作業が続く。カシコート側に湾曲した主要河道はおとなしくなった。2月中にカシコートへの交通路を確保しないと戻れないので、みな必死。背水の陣。2012年2月19日

砂州Iの先端と巨礫層の間が主な流れに変わり、2月19日現在、全クナール河の約85%が通過している。2012年2月19日

砂州Iの右岸側は間もなく移動が終わる。砂州下流端の掘削は中心河道にかかっており、急流を成して下る。前方壊れた橋とB岩盤。2012年2月19日

B岩盤と巨礫層を中洲から見る。この間約300mが切離線。もはやダンプカーは通れない。右岸ジャリババ側には、このような巨礫層が数か所で露出している。いわば自然の不連続堤で、夏場に河床が低くなることを期待しての工事。現在、クナール河は最低水位を記録したにもかかわらず、深掘れが既に起き始めているように見える。それ以外に、水が狭い場所を通過することができない。2012年2月17日

おとなしくなった主要河道。砂州IIと左岸カシコートとの間を深く湾曲する河道③が冬の河の水90%を流していた。ショートカット(短絡路)を開放し始めて、急速におとなしくなった。今週中に砂州の上流端でカシコートとの交通路を作る。増水期を前に緊迫。2012年2月19日

ベスード護岸2300m地点の水門建設。堰の砂吐き造成など、残った仕事があるが、カシコートを片付けてから。2012年2月19日

同水門から堤防を挟んで裏法側に、分水施設を作る。鉄筋コンクリート床張りの上にレンガを積む簡単なものだが、いずれ起きる水争いに備える。2012年2月19日

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