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ベスードII(タンギ・トゥクチー)の緊急工事終了
カシコート取水堰・主幹水路のルート決定
シェイワ湿地処理、大詰め

ベスードII (タンギ・トゥクチー)付近の応急処置は、7月24日を以て終了しました。増水期は終りに近づいています。おそらく、10月頃にはカブール河本川、クナール河共に渇水で悩み始めるのではないかと思います。

既にラマザン(断食月)のただ中で、慌ただしい緊急作業は不可能です。一応、国道の崩壊を防ぎ、後は住民の浚渫努力次第で、農作物への被害をかなり抑えれると思います。また、肝心のPMSの作業地、ベスードI、ベスード護岸らへの補修準備、カシコート、シギ、マルワリード用水路流域の作業に影響が出てきました。

平成24年7月25日 記

一時的措置で道路崩壊と取水門付近の流失を防ぐ。タンギ・トゥクチー(ベスードII)主幹水路。
2012年7月22日

同じベスードでも、ベスードIの方は安泰。現在水量を増やし、タンギ・トゥクチー下流域へ「救援送水」している。
2012年7月22日

ベスードIの主幹水路の柳枝工。一ヶ月で30~40㎝、ヤナギの成長は著しい。
2012年7月22日

大詰めに近づいた湿地対策。3年前に始まり、クナール河から延々16㎞、主幹排水路は終点に近づいている。こちらが本当の手作業で、隠れた最大の偉業のひとつ。分岐を入れると50㎞を超えている。
2012年7月25日

3年間現場に張りついて作業を指揮した職員、カーヘルとパチャ・グル。殊に、最後の600mは長大な暗渠。背景の家や畑は、全て1.5m以上水没していたものだ。シェイワ用水路流域の実に70%が湿害で不作だったことが分かってきた。現在、給水・排水路を完全分離し、PMS自身の手で取水量の調整が行われている。執念の作業でシェイワ村落は完全に復活したと言える。
2012年7月25日

排水路は地面から2.5~4.0m下に流れ、暗渠は50メートル毎に浚渫用の出入り口を置く。
2012年7月25日

マルワリード用水路F・G区域の現在。盛り土は固まり、もはや危険は遠のいた。斜面は1㎞にわたって林に覆われる。
2012年7月25日

下の写真は、上写真との比較写真。F地区埋め立て工事開始直後に撮影
2003年7月

マルワリード取水口と堰。3ヶ月以上雨が降らず、現在一日43万トンを送り続けている。対岸がカシコート堰予定地。
2012年7月25日

取水口予定地から1.5㎞下流の橋から眺める。河の水位が下がり、カシコート側の高水敷が見え始めている。
2012年7月25日

水制間で砂が堆積しているのが観察される。狭い橋の直下で意外に堰上がりがなくなったのは、右岸B岩盤、左岸水制で河床が下がったためと推測される。
2012年7月25日

同高水敷。水深が浅い場所なら、根固め工の代用として、越流型水制も十分に効力を発揮する。壊れた橋を取水口から750m地点で眺める。
2012年7月25日

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