前の報告へ | 報告トップへ | 次の報告へ


造成中洲全体を上流側から見る。
現在長さ100m、幅70m。中洲左岸が河道④、右岸が河道③に相当する。
河道③は水量が多く、無理な堰き上げが起きるので、河道④に仮架橋して同等に近い水量を流し、河道③をいったん埋めて交通路を確保、資機材を渡す。これが実は今回の最大の難関。
2012年11月14日

河道③の激流。
このまま進めば流水圧が激しくなり、辺縁が確実に崩れる。マルワリード堰建設が一因となり、大洪水で中州が流失したことは、今となっては明らか。
これだけの水量を河道④と⑤に流し、浅い流れに埋めたてて交通路を確保、対岸の措置を行える。理屈上はそうだが、河床材料が弱く、流失中州の辺縁が、8年前に置いた護岸の籠でかろうじて保たれている状態。何年も持たない。崩壊すれば、おそらくお手上げとなる。強化工事は絶対不可欠。
2012年11月15日

河道④の架橋工事。
「架橋」といっても秋冬の低水位の話。夏は2メートルの水面下に沈む。基礎だけが残ればよい。
床面幅20m、長さ16m、水深1mで推定100m3/秒を流す。水門付近で流速7~8m/秒の急流が下れば土砂吐きとしての役目も大きい。
基礎うちから橋脚の鉄筋工事まで一週間、超突貫工事だったが、手を抜いた訳ではではない。手作業による鉄筋加工の限界は22ミリだが、間隔を密に詰めて強度を確保。来週一挙に床面をうつ。
2012年11月15日

河道④の架橋部は、激しい流れなので下流河道両岸と河床に巨礫を敷き詰め、下流側に接して水叩き工が必要になる。今まで砂吐きは全て巨礫だけで行って、失敗した例はないが、架橋はできなかった。
今回は初めての例で、しかも河道③の状態を間近で知って驚き、10日前に緊急決定したもの。最悪の事態を想定、蓄えられるだけの石材を中州上に集め、仮架橋と同時に中断した堰の工事を進める。
2012年11月15日

土手を切ればいつでも水が落ちる。
中洲の造成によって取水に最低必要な水位90㎝を保っているが、自然なものではない。これ以上の堰上がりを避けながら渡るのは、第④・⑤河道に流しながらでないと不可能。だが吾々の小細工を受け容れてくれるかどうかは、自然が決めることだ。知恵は尽くした。
2012年11月15日

第⑤河道。設計では幅90m、長さ100m以上だったが、仕事量が膨大。
河床材料もかなり強い礫石なので、長さ65mで中断、堰造成に精力を集中している。河道上流端が50㎝高く、浅く堰き上がるようになっている。
写真左が堤防と砂州の間の河道⑥で、高水位の時だけ流れる旧河道を残したもの。
2012年11月15日

狭窄部の川幅拡張工事。
こちらは春まで余裕があるが、一応の掘削を終えておかないと堰の流方向や水位が正しく分からない。ともかく自然が大きいのだ。広すぎて目が行き届かない。
河道④の架橋が成り、河道③の処置ができると同時に集中する。
2012年11月14日

主幹水路380mまでの下段蛇籠設置、架橋が完成。作業チームは更に先に進む。
2012年11月15日

掘削は776mまでを完了、水路床面工事は400m地点を越えた。
用水路そのものは大過なく先に進んでいる。ライニングは大粒径の礫石が多く、コンクリート床に近いものとなっている。浸透水が多くて工事が困難だったが、畑側に小川を流して何とかできるようになった。こちらは時間の問題。
2012年11月15日

前の報告へ | 報告トップへ | 次の報告へ