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ミラーン堰(ベスード第二堰)、シギ堰、3週後に通水予定
~クナール河、異常低水位続く~

この時期一ヶ月間もの留守は初めてでしたが、仕事は手際よく着々と進められていました。それだけ皆が技術的に更に習熟したということで、嬉しいことです。

ミラーンの工事は、驚くべき速さで進行中、とりあえず洪水の危険は去りつつあると思います。

工事の焦点は沈砂池造成に移り、既存水路との連結が間もなく成り、3週間後に通水ができると思います。重機やダンプカーの調達で財政や手続き上ご心配をかけましたが、何とかなります。どうもありがとうございました。

タプー堰は、今冬を最後の改修とし、来秋より豊富なミラーン堰からの水を利用するよう、住民と行政に伝えました。従って、ミラーン堰は予定1100ヘクタールに約600ヘクタールを加え、計1700ヘクタールの灌漑を受け持つことになります。

シギ堰とタプー堰の現状は次回、報告します。

今冬は、稀に見る少雨です。カブールでは昨夜から降雪がありましたが、クナール河沿いでは昨秋から僅か4日の降雨で、水位は下がり続けています。一時的にマルワリード用水路も水不足に陥りました。しかし、これは連続堰が最後の詰めを意図的に残したからで、来週中には大団円となります。

カブールからJICA依頼の調査員が来て写真を撮っていました。現場で話しましたが、土砂の自動浚渫システムに関心があり、「これまで水路の浚渫だけに、毎年莫大な費用を投じてきた。これは行ける」と述べ、ミラーンの調節池の作業の様子を興味深そうに見ていました。

もう一息です。これまでの協力に感謝します。

平成26年1月24日 記

護岸始点から1400m地点の取水口付近の現在。取水門上部は、コンクリート打ちを残すのみ。先に水を流してから仕上げる予定。堤防は現在、水面から2.5~3.0mの高さまでなっている。
2015年1月24日

1200m地点付近。侵食部を塞ぐように堤防を築いた。河道を15m前後埋立て、とりあえず洪水の危険は遠のいたが、高水位期に浸透水で湿地化する可能性がある。この場合やむを得なかったが、必要なら裏法にドレーン工を施す。
2015年1月24日

取水門背面。交通路確保のため、約60m用水路が仕上がっていないが、用水路下流の橋を明日より開通、掘削を始める。
2015年1月24日

取水門前面は巨礫を敷き、構造物を護る。
2015年1月24日

取水門前面を上流側から見る。
2015年1月24日

堰体内の土砂吐き。堰は河道①全体(取水門前~堰をかけた中州まで)の堰き上げだが、夏の高水位期の経過を見て、必要なら河道②まで延長する。
2015年1月24日

造成中の堤防と、取水門の位置関係を示す
2015年1月24日

ミラーン取水堰全景。
2015年1月24日

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