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異常少雨、河川水位の低下続く
~対岸地区(マルワリードII)、第二次調査を完了
ガンベリ排水路建設へ向けて始動~

平成28年2月26日 記

シギ下流域の小麦畑。マルワリード用水路のシギ延長路で潤され、今年は全域に小麦畑が隈なく広がった。延長路開通から3年、畑の整備が村民の手で行われたからだ。異常渇水と飢饉のうわさが忍び寄る中、人々は改めて水の恩恵に思いを馳せる。シギ下流域から河を挟んで、対岸のB岩盤が見える。2016年2月24日

カマ第一堰の水位低下は、誰も予想しなかった。堰が砂州に埋もれるように接合し、今夏の大洪水にも耐え、ほぼ安定したと見られていたからだ。手前の土砂吐きを砂利で埋め、辛うじて必要な水位を得ている。砂吐きの効用は、渇水対策でもある。いざという時は砂利で埋めれば水位が上がる。2016年2月24日

カマ第二堰。昨秋の対岸措置で大禍なし。最低必要水位70㎝を確保、カマ地域の広大な麦畑を守っている。2016年2月24日

以下しめきり堤と前後の状態、今秋の作業地の一部を紹介します。写真に主な地名を付しています。位置は予定護岸線の目印を使います。詳しくは、別送付の地図をご覧ください。

しめきり堤での激闘。焦点は同堤防上流方面に移り、上流側の河道拡大と堤防かさ上げに全力が注がれている。河道拡大地点はしめきり堤上流端から約800mの位置で、予定護岸始点から約4㎞地点。この前後を幅約50m、長さ600mにわたって開放する。暖冬で昨年並みの洪水が押し寄せることが恐怖だったが、水位低下で工事が可能になっている。正面、ケシュマンド山系とダラエヌール。以前は真夏でもこれより雪が多かった。飢饉は避けられない。2016年2月24日

護岸線約4㎞地点から約600m上流は、対岸C岩盤が迫り、河道幅が狭い。洪水で容易に溢水が起きる。分流のしめきりを行うと、更に起きやすくなる。掘削して得た砂利をしめきり堤のかさ上げに使う。2016年2月24日

工事護岸線に沿って、到る所に旧い護岸の跡がある。蛇籠、練石積み、ただの砂利の山と、ものは様々だが、洪水と闘いながら生きる人々の生活が分かる。
2016年2月24日

B2岩盤を対岸から見る。村落は岩盤の間の小さな扇状地にあることが多い。洪水被害は避けられるが、集中豪雨があると、背後から土石流が発生する。この隙間で生きてきた人々は逞しい。とはいえ、近年の大洪水の頻発は、それさえも不可能にしている。2016年2月24日

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