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大量難民、ジャララバードに集中
~降雨なし、河川の異常低水位。ガンベリ農場、オレンジ初収穫~

基礎工事を終え、上部の建設が始まった取水口付近。今回の堰は、岩盤沿いの主要河道に設けられるが、土砂堆積を避ける工夫が求められる。平坦な河川敷は、幅約1㎞弱、大量の砂礫が流れる。今後予想される超低水位対策も併せ、①ミラーンの「部分可動堰」、カシコート・カマIの②湾曲斜め堰を採用するもの。低水位になって、河道①内の河道洲がはっきり姿を現し、洲の前縁と後縁が交互に折り重なっているのが見える。一筋縄で行きそうにない。2016年10月27日

取水口より下流部の眺め。少しづつ用水路らしくなっている。河道③は連続堤防に伴って発生したものと見られ、河道内洲の前縁が掘り崩された形となり、大量の砂礫が通過する。下流部を掘り崩し、河道①との合流部を開放する。予想される膨大な砂礫の堆積を防ぐ。2016年10月27日

河道①・河道③の合流部。河道内洲の前縁同士が重なり、深い流れを作っている。取水口部からの落差は約4.5m(/500m)以上、連続堤防で形成された深掘れを利用して河道③の水量を増し、主流を分割しようとする一種のショートカット。2016年10月27日

取水門前面。手前は砂利吐きに連続する「砂利溜め」。山田堰のように堰前後の落差がとれないので、浅く広くとり、傾斜をつけて砂吐きに導く。2016年10月27日

砂利吐きの作業風景。連続堰以来、ほぼ同一のスタイルが確立され、作業も手馴れてきている。2016年10月27日

砂吐きを上流側から見る。前縁に堰板部分を設け、一応「部分可動堰」とは呼べる。2016年10月27日

用水路掘削の最先端は約380m、レベルとりの鬼、ブディアライのザビのグループが監督する。一週後に水路床と側壁の造成が開始される。護岸は500mを完了、巨礫輸送が急ピッチで進められている。2016年10月27日

護岸400m地点から取水口側を望む。500?までは、護岸沿いに主流を引き込んで急流を作る。既存の捨て石工をさらに強化、湾曲を矯正して石出し水制を設置、岩盤並みに仕上げる。2016年10月27日

900m地点の沈砂池I候補地。まず交通路を導いてレベルを確認する。池の深さは用水路床より1.5~2.0m深い。陸側のジューイ(既存小水路)への分水路(約1.5㎞)が送られ、河側の主幹水路の水量調節が行われる。ここが対岸地区全体の灌漑の要衝となる。2016年10月27日

沈砂池の河側は、河道①・③が再び合して深い急流を作っている。住民が作った堤防の残骸が至る所で見られる。河と人間は互いに干渉しあいながら、結局は河の大きな流れに呑み込まれていく。逝くものはかくの如きか。人里は、その隙間でせいぜい数百年の時を許されているに過ぎない。2016年10月27日

500m地点の河道合流部。河道内にできる洲前縁が合し、深い流れを作っている。この状態は年々変化するが、大洪水後に固定された河道は、案外動きにくい。特に岩盤や強力な堤防沿いがそうで、今回も強力な護岸でむしろ洗掘を起こさせ、主要河道を固定する試み。最終的には河に任せる。2016年10月25日

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