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ガンベリ主幹排水路

シギ用水路の通過地点(排水路1.2㎞地点)。
旧排水路の床面を2.05m下げ、水位は2.5m前後低下した。
小水道橋の完成が間近。数百メートルでガンベリからの排水路に至る。
2016年11月14日

既存の水道橋は漆喰でレンガをアーチ状に組んであり、水路との接着部は練り石積みでできていた。
今回は、幅8mの鉄筋コンクリート床のうえにレンガで水路壁を組む。両側は歩道橋に使える。
将来自在に変えることができるようにするため、側壁は鉄筋コンクリートを使わない。
2016年11月14日

1㎞地点。全体が砂と粘土で、極端な軟弱地盤。
砂利による置換とU字溝の威力はすさまじく、急流を収めて洗掘を許さず、排水路床を固定。
水深を2.5m下げ、周囲の湿地を一掃した。側壁は、時間をかけて頑丈に作る。
2016年11月14日

シギ用水路は低湿地帯を通過するので、下流(600㌶)に多くを送水できなかった。
無理に送れば上流側(約600㌶)に浸透水が貯留して湿潤となり、葦原となって荒れてしまうからだ。
2012年の「シギ灌漑計画」では、マルワリード用水路末端を2㎞延長して下流側を救い、上流側は取水口で調節機能を持たせるものだった。
だが、低湿地はそれでも改善せず、今回の抜本的解決となった。
みな「数百年の湿地が数か月で消滅、魔法か」と語り、喜びを隠さない。
上下流の対立も消滅、これによって全住民がPMSの方針を受け入れ、敵対が影を潜めた。写真は乾燥した湿地。
2016年11月14日

現工事点の位置。シギの安定は、ガンベリ開拓の絶対条件でした(地図をご覧ください)。
要るのは忍耐と気力です。とうとう排水路は注目されませんでしたが、本水路以上に心血を注いでいます。
評判と達成は異なります。2003年に始まるマルワリード用水路はこれを以て仕上げに入ります。

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