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マルワリード II、今冬に全面堰上げを決定
~異常少雨と大量難民送還にもかかわらず、ジャララバード平静~

堰予定地全景。土砂吐きは完成、材木で仮架橋していつでも堰造成を開始できる。水門下部はできているので、水が来ても上部は「水上工事」で施工可能。焦点は対岸の石材輸送だった。現在、4台のダンプがブディアライ村からフル稼働で輸送している。堰については以下参照(ややこしければ、読み飛ばしてください)。 2016年12月14日

堰予定位置と前後の河の状態。2016年12月13日更新

堰の前縁は砂吐きより10~15㎝低い位置をとり、対岸まで伸ばす。途中で洪水吐(舟通し)を複数個所に設け、水量・水位を調整する。河道②の流量調整で水位を安定させる可能性もある。砂州1と堰との接合部は、約20~30mにわたって巨礫を幅広く埋設、接合部の破たんを防ぐ。巨礫による砂吐き(洪水吐き)は、自在に動かせるのが最大の利点で、捨てがたい。

対岸はダラエヌール。雪が申し訳程度に山肌にかかっている。雨季が近づいているのに、異常な光景。PMSの建てたモスクのミナレットが見える。(二つの小さな白点)2016年12月14日

堰の位置を横断的に見る。河道洲前縁が、まるで斜め堰のように、くっきりと浮かぶ。対岸は石材の蓄積が始められている。2016年12月14日

洲Xは河道洲(砂利堆積線)が肥大してできたと考えられ、連続して堆積線が見える。この線をたどるように弧を描いて対岸に至る。2016年12月14日

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河道③全体を上流側から望む。河道③は、河道①と砂州2で隔てられている。土砂吐きの設置で、河道①Bは専ら河道③に注ぐ。河道③は急傾斜で、河道①より低い位置にある。連続堤防を強化すれば、岩盤と同様、深掘れが連続して河道固定に役立つ。2016年12月14日

取水門と砂吐き接合部。取水門床は、砂吐きの越流部から75㎝低くとってあり、異常低水位の時は、砂吐きの堰板を閉め、75㎝の水位が流入する仕組み。ミラーンで成功した方式。2016年12月13日

土砂吐きを前面から見る。2016年12月14日

土砂吐きを下流側から見る。16日(土)に遮水壁を切って、河道①B→河道③に水を流す。2016年12月14日

測量風景。綱引きで遊んでいるのではありません。糸を対岸に渡して直線距離をとり、その糸を改めてメートル尺で測る。カーナビやスマホがどこでも使えると思っている方はいませんか。笑ってはいけない。ここでGPSは役立たない。衛星信号が届かない自然の空間なのだ。2016年12月14日

ライニングの先端は800mに迫り、間もなく調節池に到着する。2016年12月14日

主幹用水路。上流から下流方向を見る。

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