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現地代表 中村哲

氷河の流れのように (中村 哲)
農村や下町に行けば、そこには殆ど昔と変わらぬ人々の生活がある。そして我々の活動も、これらの人々の涙や笑いと共にある。何世紀も営まれてきた人々の暮らしが、たかだか10年やそこいらのプロジェクトで変わるものではない。しかも、俗にいう「進歩」や「発展」が本当にこの人々の幸せにつながるかどうか、私は疑問に思っている。
我々の歩みが人々と共にある「氷河の流れ」であることを、あえて願うものである。その歩みは静止しているかの如くのろいが、満身に氷雪を蓄え固めて、巨大な 山々を確実に削り降ろしてゆく膨大なエネルギーの塊である。我々はあらゆる立場を超えて存在する人間の良心を集めて氷河となし、騒々しく現れては地表に消える小川を尻目に、確実に困難を打ち砕き、かつ何かを築いてゆく者でありたいと、心底願っている。

略歴

ペシャワール会現地代表:PMS(ピース・ジャパン・メディカル・サービス)総院長。
1946年福岡県生まれ。九州大学医学部卒業。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州(現:カイバル・ パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールのミッション病院ハンセン病棟に赴任しパキスタン人やアフガン難民のハンセン病治療を始める。 その傍ら難民キャンプでアフガン難民の一般診療に携わる。1989年よりアフガニスタン国内へ活動を拡げ、山岳部医療過疎地でハンセン病や結核など貧困層に多い疾患の診療を開始。
2000年から、旱魃が厳しくなったアフガニスタンで飲料水・灌漑用井戸事業を始め、2003年から農村復興のため大がかりな水利事業に携わり現在に至る。専門=神経内科(現地では内科・外科もこなす)

受賞歴

1988年(昭和63年)

外務大臣賞(外務省)
1992年(平成4年)

毎日国際交流賞(毎日新聞)
1993年(平成5年)

西日本文化賞(西日本新聞)
1994年(平成6年)

第1回福岡県文化(交流部門)賞(福岡県) *ペシャワール会として受賞
1996年(平成8年)

読売医療功労賞(読売新聞)
厚生大臣賞(厚生省)
1998年(平成10年)

朝日社会福祉賞(朝日新聞)
2000年(平成12年)

アジア太平洋賞特別賞(毎日新聞・アジア調査会)
2001年(平成13年)

著書『医者井戸を掘る』»が第7回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞
2002年(平成14年)

日本ジャーナリスト会議賞(日本ジャーナリスト会議)
若月賞(長野佐久総合病院)
第1回沖縄平和賞* ペシャワール会として受賞
2003年(平成15年)

マグサイサイ賞»(平和と国際理解部門)
大同生命地域研究特別賞(大同生命保険株式会社)
2004年(平成16年)

イーハトーブ賞 »(岩手県花巻市)
アカデミア賞 国際部門(全国日本学士会)
2008年(平成20年)

第3回モンベル・チャレンジ・アワード受賞(モンベルクラブ・ファンド)
2009年(平成21年)

農業農村工学会賞(旧農業土木学会)
(The Japanese Society of Irrigation,Drainage and Rural Engineering.)
平成21年度福岡市市民国際貢献賞 *ペシャワール会として受賞
2010年(平成22年)

アフガニスタン国会下院 表彰
2013年(平成25年)

福岡アジア文化賞大賞受賞/第61回菊池寛賞
2016年(平成28年)

秋の叙勲で旭日双光章受章
2017年(平成29年)

第8回KYOTO地球環境の殿堂入り
2018年(平成30年)

アフガニスタン国ガニ大統領より ガジ・ミール・マスジッド・カーン勲章授与»
DVD「アフガニスタン 用水路が運ぶ恵みと平和」»が平成30年度農業農村工学会メディア賞受賞 *日本電波ニュース社及びペシャワール会として授賞
アフガニスタン・クナール川下流域の灌漑事業が、平成29年度土木学会技術賞授賞

著書

アフガン・緑の大地計画[改訂版]/ *PMS (Peace Japan Medical Services)&ペシャワール会刊
天、共に在り
人は愛するに足り、真心は信ずるに足る
アフガニスタンで考える-国際貢献と憲法九条- その他多数»