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現地スタッフ 弔辞

ダラエ・ヌール試験農場職員 アキル・シャー
故伊藤和也氏のご遺族 並びに日本の皆様へ
ペシャワール会試験農場アキル・シャーより心から哀悼の意をこめて
この瞬間、私の心情をどのように表現したものか、ことばが見つかりません。
伊藤和也氏とは長年苦楽を共にすると同時に私は彼の人となりを理解してきました。
伊藤和也氏とは常に寝食を共にしてきましたが、彼はいつも貧しい人々を助け、ダラエヌールの人々、特にブディアライ村のために農業施設の整備に尽力してくれました。
クズクナール地区の子ども達も皆、私同様に伊藤和也氏の死を悲嘆しております。
日本の方々、特にご遺族の方々とは、私もこの悲しみを心底共有いたしております。
伊藤和也氏がこの数年間取り組まれた活動、そして彼の親切な徳のある人柄は生涯忘れることはできません。
私、アキル・シャーは伊藤和也氏並びに日本のすべての方々に、アフガニスタンの人々を支援していただいていることを格別に感謝しております。
また、アフガニスタンと日本、両国の関係は百年以上も前に遡るものと認識しております。
日本の方々が、この苛酷な状況にアフガニスタンの人々を置き去りにすることがないよう、切に願ってやみません。アフガニスタンの前途は長くまだまだ非常に困難だからです。
私達アフガニスタン人が自らの足でこの大地に立てるようになるまで、今後ともご支援を賜りたく切にお願い申し上げます。
自宅で楽器を弾くアキルシャー氏。奥左から3人目が伊藤さんサルフラーズ氏宅での伊藤さん
(左)自宅で楽器を弾くアキルシャー氏。奥左から2人目が伊藤さん/
(右)サルフラーズ氏宅での伊藤さん(会報号外ではアキルシャー氏宅と記載しておりましたが訂正してお詫び致します。手前から3人目がサルフラーズ氏です。)


PMS職員一同
ドクター・ジア・ウル・ラフマン、エンジニア・ヌールザマン、及びペシャワール会ジャララバードオフィス職員一同より

この度、伊藤和也氏ご逝去の悲報に接し、私達一同、悲痛の念に耐えません。
この度のこと、まさに全アフガン人が大きな悲しみに直面しております。
伊藤和也氏のご遺族同様、私達も自分の家族の一員、兄弟を失った思いであります。
亡くなった伊藤和也氏は、今後私達がこのような人に出会うことはできないと感ずるほど素朴さと静謐さ、そして謙虚さを備えた人柄でした。
伊藤和也氏は現在わが国が直面している最悪の状況から全アフガン人を救おうと努力していました。アフガン人の抱えるさまざまな難問を取り除こうと昼夜をわずがんばっていました。 不運にも、余りに不運にも、私達はこの上なくすばらしい人物を失ってしまいました。
私達の共有する悲しみ、寂しさを日本の皆様にお伝えいたします。
故・伊藤和也氏のご遺族並びに日本の皆様には心からお悔やみを申し上げると共に、伊藤和也氏が亡くなったことの悲しみに耐える力をご遺族並びに日本の皆様に授けんことを全能の神にお祈りいたします。
アフガニスタンの再建のため、これまでのご支援を中断することなく今後とも継続いただきたく日本の皆様には切にお願い申し上げます。
なお、この度の事件は 日本、アフガニスタン両国に敵対する者たちがペシャワール会の活動を妨害するためにひき起こしたものであることを申し添えます。
ダラエ・ヌールの子どもたち前列左から伊藤さん、ジア先生
(左)ダラエ・ヌールの子どもたち/(右)前列左から伊藤さん、ジア先生


PMSエンジニア ハビブッラー
彼が死んだことは、大変悲しい出来事でした。彼はアフガニスタンの人々にとってとてもすばらしい友人です。心からのお悔やみをかけがえのないものをなくされた家族の皆様に送りたいと思います。
わたしたちは、伊藤さんの魂がやすらかに天国へ旅立ち、一日も早く家族の皆様が大きな失意の中から立ち直られるのを祈っております。われわれからのお悔やみの言葉を、日本の友人にお伝えください。もし可能であれば中村医師と伊藤さんの友人へもお願いします。
誠意をこめて
* エンジニア・ハビブラーは、2000年水源確保事業当初からペシャワール会に参加し、エンジニア部門の責任者として伊藤さんと共に作業に従事していました。このメールのほかに、どうしても日本に行けない事情を許してほしいと書かれていました。
茶の生育状況を調べる伊藤さんアルファルファの種の選別を手伝う子どもたち
(左)茶の生育状況を調べる伊藤さん/
(右)アルファルファの種の選別を手伝う子どもたち


地域住民からの便り
クズクナール及びダラエヌール・ブディアライ地区住民より日本の皆様へ
本日、2008年8月26日、とても痛ましい出来事があり、ダラエヌール及びクズクナール地区の住民は、この上ない大きな悲しみに直面致しました。
貧しいアフガン人のために働いてきた罪のない一人の日本人ワーカーが殺害されてしまったのです。
我々イスラムと故国の敵によって。
伊藤和也氏のご家族及び日本の方々には、ここに深い哀悼の意を表します。
伊藤和也氏が殉職されたことに、東部アフガニスタンの人々は強い衝撃を受けております。
この苛酷な時代に、日本の方々がアフガニスタンの再建に協力支援してくださっていること、私達は深く感謝しております。
この度のことで、日本の方々及び日本政府がアフガニスタン再建に消極的にならないことを切にお願いすると共に、アフガニスタン東部において日本の方々の支援活動がさらに強化されることを望みます。
伊藤和也氏を殺害した犯人につきましては、厳罰を求めたい所存です。
最後に故伊藤和也氏のご家族、並びに日本の方々に心よりのお悔やみを改めて申し上げる次第です。
茶の生育状況を調べる伊藤さんアルファルファの種の選別を手伝う子どもたち
伊藤さん撮影


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